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離婚HEADLINE

離婚する際の検討事項

日本における離婚の多くは協議離婚で解決されますが、離婚してから後悔しないよう、離婚する際は、特に次の@〜Jの点を意識して慎重に検討するべきです。
@ 離婚後の氏(姓)・戸籍はどうするか?
A 子(未成年)の親権者・監護者は誰にするか?
B 子(未成年)との面接交渉はどうするか?
C 婚姻費用はどうするか?
D 財産分与(分与する財産の内容・方法など)はどうするか?
E 子の養育費はどうするか?
F 離婚慰謝料はどうするか?
G 年金分割はどうするか?
H 離婚給付等契約公正証書は作成するか?
I どのような公的支援が受けられるか?
J 離婚届の提出は、いつ誰が行うか?

離婚後の氏(姓)・戸籍

離婚が成立すると、婚姻により氏を変更した者は、当然に婚姻前の氏に復氏します。
そのまま婚姻中の氏を称する場合は、離婚成立の日から3か月以内に市区町村役場に離婚の際に称していた氏を称する届出をする必要があります。この届出をせずに3か月経過してしまった場合は、家庭裁判所に氏の変更許可申立をすることになります。
また、離婚が成立すると、婚姻により入籍した者は戸籍から除籍されますので、次の@〜Bのいずれかを選択することになります。
@ 旧姓に復氏し、婚姻前の戸籍に入籍する。※婚姻前の戸籍が除籍になっている場合は不可。
A 旧姓に復氏し、新戸籍を編成する。
B 旧姓に復氏せず、新戸籍を編成する。
なお、子供がいる場合は、子供の氏のことも考慮する必要があります。子供の氏は父母の離婚によって影響を受けず、出生の際に取得した氏をそのまま称します。したがって、例えば、婚姻により氏を変更した母が離婚により旧姓に復氏した場合、仮に母が子供の親権者となり子供を引き取ったとしても、子供の氏とは異なることになります。また、婚姻により氏を変更した母が離婚により旧姓に復氏せず、そのまま離婚の際に称していた氏を称する場合も、呼称上は子供と同じ氏ですが、法律上は子供の氏とは異なる(戸籍は別々になる)ことになります。
これらの場合に子供の氏を母の氏と同じくするには、子供自身か、子供が15歳未満の場合は母が子供の代理人として家庭裁判所に子の氏の変更許可申立をします。許可の審判が下りれば、市区町村役場に審判書および入籍届を提出することによって、子供の氏は母の氏に変更され、戸籍上も母の戸籍に入籍されます。

親権者・監護権者

未成年の子がいる場合は、父母のどちらかを親権者に指定しなければ離婚することはできません。
未成年の子は父母の親権に服し、父母の婚姻中は父母が共同して親権を行使するのが原則ですが、父母が婚姻関係にない場合は、その一方が単独で親権を行使します。
親権とは、父母が未成年の子に対して持つ身分上および財産上の養育保護を内容とする権利義務の総称のことであり、身上監護権および財産管理権に大別されます。
身上監護権とは、子供の身の回りの世話をしたり、しつけ・教育をしたりすることです。
財産管理権とは、子供が自分名義の財産を持っているとき、あるいは法律行為をする必要があるときに、子供に代わって契約をしたり、財産の管理をしたりすることです。
なお、子供の身の回りの世話をしたり、しつけ・教育をしたりすることが、親権者にならなかった者に任せる方が子供にとって幸福であるときは、親権者とは別に監護者を決定することもできます。

面接交渉

面接交渉とは、子供を監護養育していない親が子供と個人的に面接したり、文通することです。
子供との面接交渉が認められるか否かは、子供の福祉の観点から判断され、面接交渉が子供の福祉を害すると判断される場合は、面接交渉に制限が加えられます。子供の福祉は、子供の意思・精神状態等、子供に与える影響、子供と同居する親の監護養育に与える影響などを考慮して判断されます。
そして、面接交渉を認める場合は、@月に何日・何時間、A面接の場所・方法、B電話や手紙の可否、Cプレゼントの可否、D連絡方法など、条件・内容を具体的に決定しておくべきです。
なお、父母の協議で決定した面接交渉であっても、その後の事情の変化によって、子供の福祉を害するようになったと判断される場合は、面接交渉を変更したり、取り消したりすることもできます。

婚姻費用

婚姻費用とは、夫婦と未成熟子によって構成される家族が共同生活を営むために必要な費用(衣食住費、教育費、医療費、保険料、娯楽費など)のことです。
夫婦は、その資産、収入、その他一切の事情を考慮して、婚姻費用を分担するものとされています。
夫婦関係が円満なときは、それほど婚姻費用の分担が問題となることはありませんが、夫婦関係が破綻し、離婚に至る場合に、離婚が成立するまでの間の婚姻費用の分担が特に問題となります。
この点、仮に別居中であっても、婚姻関係が継続している限り、婚姻費用の分担義務があり、経済力のある一方が他方の生活費を分担することになります。しかし、別居原因が婚姻費用の分担を求める側にある場合は、その分担額が減額ないし認められない可能性もあります。

財産分与

財産分与とは、夫婦の一方が他方に対して、夫婦が婚姻中に協力して取得した財産を離婚する際または離婚後に分けることです。
財産分与の請求は、離婚後2年以内にしなければなりません。財産分与の対象となるのは、婚姻中に夫婦が協力して取得した財産(共有財産)です。具体的には、家財道具、不動産、自動車、預貯金、有価証券、退職金などです。退職金が財産分与の対象となるか否かは、退職金の支給後に離婚する場合と退職金の支給前に離婚する場合で異なります。
退職金の支給後に離婚する場合は、既に支給されている退職金は夫婦の協力によって取得した財産であるとして財産分与の対象となります。
これに対して、退職金の支給前に離婚する場合は、原則として、将来退職金は財産分与の対象とはなりませんが、離婚後数年以内に確実に支給されることが明らかであれば、将来退職金も財産分与の対象となります。
なお、婚姻期間中に積み立てた厚生年金や共済年金は、年金分割の対象となります。
  • 財産分与に伴う税金
    財産分与に伴う税金は、被分与者と分与者で分けて検討する必要があります。
    財産分与は贈与ではなく、広く夫婦間における財産関係の清算、離婚後の生活の援助、精神的・肉体的苦痛に対する慰謝料や子供の養育費も含まれるとされ、財産分与請求権に基づく給付を受けたものとされるため、原則として、被分与者には課税されません。ただし、@分与された財産の額が婚姻期間中の夫婦の協力によって得た財産の額その他の一切の事情を考慮しても、なお過当であると認められる場合は、その過当と認められる部分について、A離婚が相続税や贈与税を免れるために行われたと認められる場合は、離婚によって取得した財産のすべてについて、贈与税が課税されます。
    これに対して、財産分与に伴い譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合は、分与者が財産の分与義務の消滅という経済的利益を収入金額として有償譲渡したことになり、土地・建物などを財産分与した場合は、分与者には譲渡所得として所得税が課税されます。ただし、居住用財産を分与した場合は、居住用財産の譲渡所得の特例(3,000万円の特別控除)の適用が受けられます。
    離婚して財産をもらったとき(国税庁)
    離婚して土地建物などを渡したとき(国税庁)

養育費

養育費とは、子供が健やかに成長するために必要な費用(衣食住費、教育費、医療費、保険料、娯楽費など)のことです。
養育費は、あくまで子供のためのものであるため、夫婦の離婚原因に関わらず、仮に養育費を請求する側に離婚原因があったとしても支払われるべきものです。妻が子供を引き取る場合は、通常、月3〜5万円程度の養育費を子供が成人(20歳)に達するまで受け取ることができます。ただし、状況に応じて、18歳まで、大学を卒業するまで、社会人になるまでなどと柔軟に決めることもできます。
なお、養育費の算定については、東京と大阪の裁判官らで組織された東京・大阪養育費等研究会が作成した以下の養育費算定表が参考になります。
養育費算定表

離婚慰謝料

離婚慰謝料とは、相手方配偶者の有責行為(不倫、暴力、婚姻関係の維持形成への非協力など)によって離婚をやむなくされたことにより被った精神的・肉体的苦痛に対する損害賠償のことです。
慰謝料の請求は、離婚後3年以内にしなければなりません。慰謝料は、相手方配偶者の有責行為の程度、精神的・肉体的苦痛の程度、婚姻期間の長短、年齢、未成熟子の有無、当事者の経済状況など、諸事情を勘案して算定されます。
なお、財産分与と慰謝料は、その性格が異なることから、財産分与とは別に慰謝料を請求することもできますし、財産分与に含めて一括して請求することもできます。
  • 不倫相手に対する慰謝料請求
    不倫が離婚原因である場合は、相手方配偶者に対してのみならず、不倫相手に対しても慰謝料を請求することができます。ただし、不倫相手に対する慰謝料の請求が認められるためには、不倫が原因で「夫婦の婚姻関係が破綻した」といえることが必要です。
    元々離婚する意思があって別居していた場合など、そもそも夫婦の婚姻関係が破綻していた状況下での不倫には離婚原因としての有責性が認められず、不倫相手に対する慰謝料の請求は認められません。
    なお、夫婦が離婚に至らなくとも、不倫相手に慰謝料を請求することはできますが、一般的に、夫婦が離婚した場合に比べて慰謝料は低額となります。

年金分割

年金分割とは、平成19年4月1日以降に離婚等をした場合に、当事者間の合意や裁判手続によって、婚姻期間等の年金(厚生年金、共済年金)の保険料納付記録を分割することです(合意分割)。
年金事務所や各共済組合等に情報提供請求を行うことによって、年金分割の按分割合の決定などに必要な情報を入手することができます。
年金分割の按分割合の上限は、50%と定められています。
年金分割(合意分割)の請求は、年金分割の按分割合について、@当事者間で協議を行って、按分割合の合意を証する文書(公正証書または私署証書に公証人の認証を経たもの)を作成して、A当事者間で協議がまとまらないときは家庭裁判所の調停や審判により按分割合を決定して、年金事務所や各共済組合等に必要書類を添付して行います。
この請求は、原則として、離婚等の成立後2年以内に行う必要があります。そして、その必要書類は、@年金分割請求書、A年金手帳・国民年金手帳または基礎年金番号通知書、B戸籍謄本または住民票、C年金分割の按分割合を定めた文書などです。
なお、平成20年5月1日以降に離婚等が成立した場合は、第3号被保険者は、請求により、婚姻期間等の年金(厚生年金、共済年金)の保険料納付記録の50%を自動的に分割することができます(3号分割)。ただし、その対象は、平成20年4月1日以降の婚姻期間等の部分に限られますので、それ以前の部分については合意分割による必要があります。

離婚給付等契約公正証書

協議離婚による場合、夫婦間の協議で決定した内容は、書面(離婚協議書など)にしておくべきです。さらに、書面を強制執行認諾文言付公正証書にしておけば、執行力が付与され、確定判決と同様、債務名義となるため、相手方が財産分与、養育費・慰謝料の支払いなどの債務を履行しない場合は、裁判所の判決等を得なくとも直ちに強制執行手続に入ることができます。
なお、年金分割の按分割合について協議を行う場合は、按分割合の合意を証する文書(公正証書または私署証書に公証人の認証を経たもの)を作成することが必要となります。

公的支援

名古屋市における公的支援については、以下をご覧下さい。
離婚(名古屋市)
ひとり親家庭の支援(名古屋市)
児童手当について(名古屋市)
名古屋市配偶者暴力相談支援センター(名古屋市)



バナースペース

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